【書評】相手を洗脳する文章テクニック⑤-2【接続語で相手をリードする】
こんにちは、こうた(@arakou05)です。
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Webライター時代のこと語ってます >> 【経験談】新卒フリーランスは甘いのか?【2年間を振り返る】
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「相手をトランスへ誘うテクニック」というテーマにおける内容は以下の通りです。
- 情報は正確無比には伝えられない
- 日常でもよく使われる「前提挿入」
- 前提を上手に挿入するワザ
- 簡単に人をリードできる
- リンキングの効果的な使い方
- 大ざっぱに一般化して説得する
- 話を鵜呑みにさせたいときに効果的
- 「〇〇的」という表現で納得させる
- 同じ効果が期待できる名詞化
- 潜在意識は空白を埋めようとする
- 目的語を欠落させれば相手に解釈させることができる
- 可能性や必要性の助動詞で選択肢がなくなる
- 相手との円滑なコミュニケーションを図る
- 完全マスターするための最初の一歩
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この記事の目次
簡単に人をリードできる
「リンキング(結合法)」とは、接続語をうまく使って、現実と望む方向をつないでいくという方法です。
たとえば、次のような文章です。
これは、「あなたは私の考えを知る」という現実と、「好奇心がますますそそられていく」という、書き手側の要望を「そして」という言葉でつないでいます。
この文章は一見なんともない文章のように見えますが、ちょっと考えてみてください。
もしあなたが他人の意見を聞いたからといって、絶対に「好奇心がそそられる」なんてことがあるでしょうか?
しかし、特別におかしいとも思わずこの文章をサラッと読んだ人は、確かに好奇心がそそられる結果になるでしょう。
というのも、「あなたは私の考えを知り、そして、ますます好奇心がそそられていくでしょう。」という言葉に対して、潜在意識下では、無批判に「YES」と同意しているからです。
実際には、「私の意見を知る」ことと、「好奇心がそそられていく」ことは、何も関係ありません。
ただ、「そして」という前後の文を橋渡しする接続語があるだけで、なぜか関係性があるように思えてしまうのです。
リンキングの効果的な使い方
ここでは、リンキングの具体的な3つの方法を紹介します。
リンキング① 「そして」を使って同一性を暗示する
リンキング②「〜によって」「〜だから」「〜ながら」「〜するうちに」「〜すると」「〜している間」で原因を暗示する
①の「そして」を用いた方法が、単純に同一性を暗示させていただけなのに対して、②の方法は、「原因と結果」という形でつないでいます。
そのため、より強烈に相手の潜在意識に働きかけることができます。
リンキング③ 「AがあなたをBにする」という言い回し
また、「〜させる」「引き起こす」など受動的な意味あいの動詞を用いることもできます。
- 「投資はあなたを豊かにさせる」
- 「信じるものは救われる」
大ざっぱに一般化して説得する
「普遍的数量詞」と呼ばれる名詞を知っていますか?
たとえば、
- 「すべて」
- 「いつも」
- 「常に」
- 「どこでも」
- 「誰も」
これらの言葉は、現象を一般化する力を持ちます。これらの言葉を使うことで、いつもそうであることを相手に伝え、そして、今後もそうであることを相手にイメージさせるのです。
たとえば、あなたがある販売会社の顧客サポートを担当していたとします。お客さんの中には、顧客サポートの範疇を超えた要望を言い出すお客さんもいるでしょう。
そして、あなたはその度を越えた要望に対して、やんわりとお断りしなければならない。そんなときこそ、普遍的数量詞の出番です。
そうすると、苦情をまくしたてること自体が生きがいのクレーマーでなければ、「みんながそうしているなら仕方ないか、、、」と思って、納得してもらえるでしょう。
話を鵜呑みにさせたいときに効果的
普遍的数量の持つ効果は、相手が話を鵜呑みにしやすいことです。
たとえば、
実際のところ、その先生が本当にセミナーが上手いかどうかは分かりませんが、少なくとも、相手にはそう思わせることができるのです。
この「みなさん」はいったいどのような人々で、本当に一人残らずそう言っているのか、本当のところはわからないのですが、一般的に「みんな」そう評価しているのかと、なぜか納得してしまうのです。
「〇〇的」という表現で納得させる
次の文章を読んでみてください。あなたはどう思いますか?
- あの人は、私に協力してくれるので助かります。
- うちの上司は、私の意見を否定します。
- 彼はよく批判するので、私は苦手です。
あなたは思わず、こう聞き返したくなるのではないでしょうか?
- 具体的にはどのような協力をしてくれるのですか?
- 何をどのように否定するのですか?
- 何をよく批判するのですか?
先の文章に欠けていたのは、目的語です。
通常、理解を深めるために動詞には目的語が必要です。なので、目的語がないまま動詞だけで説明されると、足りない部分を聞き返したくなります。
ところが、次のように言い換えるとどう感じるでしょうか?
- あの人は、私に協力的なので助かります。
- うちの上司は、私の意見に否定的です。
- 彼は批判的なので、私は苦手です。
今度は、なぜか納得してしまいます。何が違うかというと、先の例文では動詞だった言葉を「〇〇的」と名詞に変えているのです。
目的語ないにもかかわらず、動詞を名詞化したとたん、不足の違和感が解消され、文章は完結していると脳に判断させることができます。
同じ効果が期待できる名詞化
上記と同様のテクニックに「〇〇性」という言い回しがあります。
たとえば、
- × :彼は協調しない。
- ◯:彼は協調性がない。
また、抽象的な名詞も同じような効果が得られます。
たとえば、
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。でもまだ本を買わないでください。このシリーズの記事を最後まで読んでから決めてください。
次回の記事はこちらです。
>> ⑤-3【不特定動詞で相手に勝手に解釈させる】